2016年08月03日10時00分

7月のコラ!!ム

今年100回目を迎える日本陸上競技選手権大会を、といってもテレビで見ていて驚きました。山縣亮太か桐生祥秀の優勝という大方の予想を裏切って、ケンブリッジ飛鳥が一瞬の差で勝利を勝ち取ったのです。見とれたのはその速さもさることながら、走る姿の美しさです。ジャマイカ人の父と日本人の母の間に生まれ、太股を持ち上げ、かつ体幹の安定性を支える大腰筋肉の発達したシルエットはサラブレッド馬のようで、横を走る2人が止まって見えるくらいの疾さでした。180センチを超える鍛え上げた体躯と、彫の深いルックス、まさに新しいスターの誕生の瞬間を目撃したというわけです。日を置いて東京ドームで巨人・中日戦の始球式に臨んだときには、もう観客から声援を浴びるほどの存在になっていました。

 芸能界で活躍する「ハーフ・タレント」は今も多いのですが、ここ最近、特にその波がスポーツの世界に波及して、「ハーフ・アスリート」と呼ばれる人たちの活躍が目立つようになってきたように思います。同じ陸上の短距離にはガーナ人の父を持つ高校生、サニブラウン・ハキームがいますし、テニスではポスト錦織と言われるダニエル太郎や大坂なおみ、バレーの宮部藍梨、バスケの中村優香、ラグビーの松島幸太郎、サッカーの鈴木武蔵、相撲の高安、そうそう楽天のオコエ瑠偉もハーフ、枚挙にいとまがないほどの「ハーフ・アスリート」が活躍しています。

 運動生理学の権威によると、「遺伝子をミックスすると両親の持っているいいところを足し算していく」ということらしいので、正にハイブリッド効果と呼んでもいいのかもしれません。もっとも、中にはサッカーの下手なブラジル人もいれば、柔道の弱い日本人や面白くない大阪人もいるわけです、ただミックスをすればいいというわけでもないのでしょうが・・・

 もし、時間を20~30年ほど前に戻せるなら、ジャマイカ辺りから嫁を娶って、今頃は左うちわで過ごせたかもしれないなんてね。

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